― 便座の高さと身体の使い方
トイレでの動作の中でも、
負担が大きくなりやすいのが 立ち上がり です。
若い頃は特に意識しない動作ですが、
年齢を重ねたり、身体に痛みが出てくると
この動きが難しくなることがあります。
その理由の一つが
便座の高さです。
便座は比較的低い高さで作られている
住宅のトイレの便座は、
一般的に 40cm前後 の高さに作られていることが多いです。
この高さは平均的な体格を想定したものですが、
立ち上がる動作では
膝や股関節に大きな負担がかかる高さでもあります。
そのため
膝の痛み
股関節の疾患
筋力低下
などがある場合、
立ち上がりが難しくなることがあります。
補高便座という方法もある
便座の高さを変える方法として
補高便座があります。
これは便座の高さを
数センチから十数センチほど高くする道具で、
立ち上がりを助けるために使われます。
高さが少し変わるだけでも、
膝や股関節への負担が
大きく変わることがあります。
ただし生活の中では別の問題もある
補高便座は便利な道具ですが、
実際の生活では別の問題が出てくることもあります。
例えば
掃除
取り外し
再設置
といった手間です。
トイレは日常的に掃除をする場所ですが、
補高便座を毎回取り外して掃除するのは
意外と手間がかかります。
そのため実際の生活では
衛生面が気になることもあります。
手すりが役立つこともある
トイレでの立ち上がりでは
手すりが役立つことがあります。
手すりに体重をかけることで、
膝や股関節への負担を
軽くすることができる場合があります。
ただしトイレのスペースは限られているため、
手すりの設置が難しいこともあります。
人の動作は左右対称ではない
トイレの立ち上がりを考えるとき、
もう一つ重要な視点があります。
それは
人の動作は必ずしも左右対称ではない
ということです。
人の体は左右対称に見えますが、
実際の動作では
利き手
利き足
得意な方向
などによって
動きやすい方向が生まれます。
さらに
麻痺
整形疾患
痛み
などがある場合、
左右の動きの差はより大きくなります。
動作のパターンは人によって決まる
身体の状態によっては、
右側に体重を乗せて立ち上がる
左側に体重を乗せて立ち上がる
といった 動作のパターン が
自然と決まってくることがあります。
これは意識しているわけではなく、
身体が動きやすい方法を選んでいる結果です。
環境によって動作が難しくなることがある
このとき問題になるのが
住まいの環境です。
例えば
右に体重を乗せたいが
壁が近くて動けない
左に体重を乗せたいが
縦手すりの位置が合わない
といった状況が起こることがあります。
すると本来の動作ができず、
無理な姿勢で立ち上がることになります。
トイレは狭い空間で動作が重なる
トイレでは
座る
立つ
体の向きを変える
といった動作が
狭い空間の中で行われます。
そのため
便座の高さ
手すりの位置
スペース
などが少し変わるだけでも
使いやすさは大きく変わります。
生活の動きの中で考える
トイレの立ち上がりは
単純な高さの問題ではありません。
身体の状態
動作の方法
空間の広さ
といった条件が重なっています。
そのため設備の基準だけでなく、
実際の生活の動きの中で考えることが
とても大切になります。
まとめ
トイレでの立ち上がりは
身体への負担が大きい動作の一つです。
便座の高さ
補高便座
手すり
などの工夫で
動作が楽になることもあります。
しかし実際の生活では
掃除
スペース
身体の使い方
といった条件も関係します。
住まいの設備は
生活の動きの中で考えることが大切になります。
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